10月5日 譜めくりの問題

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 只今千葉に宿泊中、明後日のコンサートのために今日からリハーサルを行っています。天気予報では大型台風18号が明後日本州に上陸するとのこと、かなり心配です。

 非公開のコンサートなので一般の皆様には聴いていただけませんが、2台のヴァイオリンのための曲を中心にした珍しいプログラムを組んでみました。中でもコンサートの最後を飾るイザイの「2台のヴァイオリンのためのソナタ」は、17日の台北の演奏会でも演目に上がっていますので、その時に共演する長年の友人でもあり先輩でもある台湾のヴァイオリニスト、Tracy Janis Tuさんには今回のために来日していただいています。

 さて、イザイで一つ困っていたのは、全楽章を通して譜めくり出来る長めの休止がどちらのヴァイオリン・パートにも存在しないこと。これは大問題です!(プロコフィエフの「2台のヴァイオリンのためのソナタ」でも、どこでめくるかが問題になりますが、それでも大抵の作品は必ず譜めくりできるスポットが見つかります。)

 一時間ほど二人で色々思案した挙句、譜面台を4つ並べて曲の進行と共に私達が左から右へ移動していくことに決定。それにしても、譜面台に譜面をきちんと並べる作業だけでも、大変です。例えば、第3楽章はA3サイズのページがトータルで6枚にもなりますから、それをきちんと並べた上に今度は第2楽章を重ねて並べ、またその上に第1楽章の7,5枚 をきちんと並べておかなければなりません。そしてそれぞれの楽章が終わる度に、弾き終わった楽章の譜面を脇に除けて、次を弾き始める。ここで譜面の順番を 間違えて並べたり、どこかで重なってしまって見えなかったりしたら大変ですから、これは思ったよりも複雑で面倒な作業です。時間も掛かってしまうし、どう する・・・?

 こ こで、主催者である駒井鉄工の方が助け舟を出してくださいました。何と、巻物のように長いコピーが出来るとのこと。設計図などで駒井鉄工さんと取引してい るコピーの専門家に、譜面の「巻物コピー(!?)」をお願いできることになりました。これなら、並べ間違いや、途中で重なってしまうというアクシデントも 起きませんし、終わった楽章は床に丸めて置けば大丈夫ですから、問題解決です!
明日の午後には出来上がってくる予定、楽しみです。

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このページは、Reikoが2009年10月 6日 07:08に書いたブログ記事です。

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